2012年10月23日火曜日

原風景は「あしやからの飛行」  清楚な仏女優 その後は?

             
                                              阪東湖人


 「KLMオランダ航空が来年4月4日から、福岡ーアムステルダムを結ぶ定期直行便の運航を始めると発表した」と新聞にあった。こんなニュースを見ると、どうしても、あの北九州空港の存在が気になる。
 「これじゃぁ勝てない。”敵”はすでに1993年、地下鉄が乗り入れている」~~~その敵とは、もちろん福岡空港のことだ。ヨオロッパで一番進んだアムステルダムのスキポール空港地下には、おフランス・パリ北駅へ向け、時速300キロで突っ走る、欧州超特急TGV&ユーロスター姉妹版の「タリス」が停車する。博多の地下鉄と「タリス」が、なんともまるで”義兄弟”。

 悲願の北九州空港開港のいきさつは、みなさまのほうが詳しいので省略~~~でも、北九州の空の玄関は、あの場所で本当にいいのだろうか。かつて大分の友人が、北九州(海上)空港ができると、「大分空港が弱くなるかなぁ」と言ったことがある。北九州空港とは、その程度の影響力だったのだろうか。 

 北九州空港の前身、旧曽根飛行場には少年時代2度行った。伯父が名古屋に戻るのに、当時の「日ぺリ」(のちのANA)を利用したのを見送った。曽根飛行場はまだ定期便が飛ぶ前だった。いまでいうチャーター便だったのか、小さな英国製「デ・ハビランド・へロン」機が待っていた。
 このへロン機、セスナ程度のプロペラ2枚羽根のエンジンが、それでも4発ある立派な旅客機。わが目の前で、スチュワーデスさんに案内された伯父ら乗客十数人が乗って飛び立った。

 確か、伯父が見送り代に5百円くれたが、行き帰りはバスだったのか~~記憶がない。あの土ぼこりと草むらの曽根飛行場だった。もう一回は、森永製菓の御得意店舗へのサービスで、今度はセスナ機にイトコと2人で乗った。若松の伯母の菓子屋が森永ストア加盟店だったから、その余禄。北九州上空を一回りしたのだが、上空から見るとどこがどこだか分からない、当時はまったく平面的な景観だった。

 北九州空港の敵、福岡空港は、米板付基地返還後も依然、航空自衛隊に、第七管区海保航空基地を併設する。なんや、それなら北九州にも似たような、もっと適当な空港が整備されてしかるべきではないか。
 それが上記航空写真、遠賀河口域の「航空自衛隊芦屋基地」のこと。地政学的位置からも、北九州市でも成長著しい八幡西区、お隣中間市域など、さらに宗像田園都市に利便性がある。福岡空港のように芦屋基地の民間共用を本格的に目指すべきだ。

 航空自衛隊芦屋基地、その現基地司令は、なんと航空自衛隊で医官を除き、初の女性空将補、また自衛隊でも初の女性ジェネラル。全然関係ないが、新しい時代の息吹、そんな先進空気も感じる現地となった。
 (芦屋競艇は置いといて~)いにしえからの芦屋釜という文化、伝統もこの地は北九州の空の核と成り得る。
 東京都の最高指導者、石原慎太郎も「米空軍横田基地」を首都圏民間空港に!と言っている。親っさんは防衛庁長官もやった福岡県第9区、世襲系のM前代議士も、赤ジュウタンを再び踏みたいなら、いまや機は熟した。防空識別圏どうのこうの言わず是非、考えるべきではないか。

 ところで、芦屋、あしやと騒ぐ、わが原風景とは~映画「あしやからの飛行」~1964年公開というから、愛宕が丘を脱出し、まだフラフラしていたときか。小倉か東京か~どこかの映画館で見た。ユル・ブリンナー、ジョージ・チャキリスに、日本の女優も出た大映との共同制作とか。映画の筋は忘れたが舞台は、神戸の隣の高級なとこではなく、遠賀の「芦屋」。まずは映画館に貼ってあったスチル写真の、当時新人のおフランス女優、ダニエル・ゴーベールさんの”清楚な”姿が眼に留まった。

 でも、このダニエ(ー)ルさん、女優度を増すたびに大胆に大胆に~「R18指定」以上のエロスの世界に行ってしまった。実生活では当時、中米ドミニカの独裁者トルヒーヨ将軍の御曹司ドラ息子への玉の輿、さらにスキー界の伊達男、ジャンクロード・キリーとも結婚。見逃したが、米プレイボーイ誌には大胆な姿態を~~もあったそうだ。清楚から妖しく花開き~~でも1987年、44才にして見事に散り去った女優さんだった。
 芦屋~~「あしやからの飛行」~~とんだ話を展開したが、福岡空港に勝つためにはこの芦屋が必要と確信する。でも、地政学的には東筑を利することになってしまう~~~、チョッピリ懸念もある。

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