2012年2月21日火曜日

北九州放送局に福岡放送局、なにか特別なわけ?

 阪東湖人

 あるとき、NHKの放送記者と知り合った。彼の駆け出しが京都放送局というので、ふと思い出し、「じゃぁ小峰さんを知っていますか?」と聞いたら、「ハイ、あの方はいま熊本放送局長です」との返事。小峰さんとは~~かの日、英語恐怖症になった愛宕健児も多い(?)あの厳格英語の小峰昇先生、そのご子息のこと。NHKにいるとはかねてより聞いていたし偶然、顔もテレビで知った。
 はるか白黒テレビ時代だが、居酒屋隅のブラウン管を見上げると、調理のアブラで汚れた黄色い画面には、とある事件模様を語る京都放送局記者。その名前が「小峰」とあり、あの怖い先生に似た顔。でもご子息の語り口は穏やかだった。

 小峰先生の訃報はNHK熊本放送局長の父として、各新聞全国版にほとんどもれなく載った。実際、熊本放送局長はかなりのエライさん。関東でいえば、横浜放送局より甲府放送局の方がエライ例のごとく、四方八方に電波を飛ばすパワーの差からランクが生まれる。
 八幡西区に住むMから聞いた話だが~北海道は別にして、二つのNHK放送局が同県内にあるのは福岡県だけらしい。北九州放送局に福岡放送局、なにか特別なわけがあるのだろう。こんなエピソードも~~韓国でまだテレビ放送が始まる前、かつ日本文化情報ご法度の時代の昭和30年代、日本に近い釜山の富裕層は首都ソウルに先立って皆、日本のテレビを見て楽しんだという。九州から対馬への放送電波が必要以上に強かったから、十分受信できたそうだ。

 平成の世となってしばらくの盛夏。明陵関東同窓会の暑気払いが銀座のビヤホールであると聞き、出かけた。会場には先輩のAビール会長もいた。Aビール直営店だった。ビールの話から~世相・テレビの話題となり、アルコールが体内を駆け、いい気分のわたし、「NHK受信料、あんなもの払う必要ないんですよ。払わせたければ外国のように映像画面にジャミングかければいい」と、Aビール会長に話を向けたら笑った。
 それから数年後だったか、このAビールの会長がNHK会長に転じたとは皆さんご承知。人生、将来予測は不可能~~というより、いつも浅はかな当方。それにいまやデジタルテレビ時代。ジャミングではなく、画面に丁寧だが押しの強い「登録お願い表示」が出る。あのとき笑ったAビール会長改めNHK会長を思い出しながら、いまや優良視聴者となって久しい。

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